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借用書の書き方と文言の意味

借用書の書き方を教えてくれるサイトは幾つかあります。
しかし、ナゼにそれを書かねばならないのか?

・・というような文言の意味までをわかりやすい言葉で書いているサイトは滅多にないそうです。(皆さんから寄せられたアンケートより)

借用書に書く項目はとても単純なのですが、そこはやはり法的効力がある書面。
ツボだけは抑えておかないと意味を成しません。

借用書に必要な基本5項目

  • 借用書を作成した日付
  • 最期に貸し付けをした日付
  • 貸した合計金額
  • 貸主の署名
  • 借主の署名

上記の5点が必須項目です。
用紙の取り決めはありませんが自筆で書くようにします。

借主の署名は借主にさせます。
押印は三文判でも拇印でもかまいませんが、直筆で署名してもらいます。

署名と記名の違い
記名とは、単に名前を記す(しるす)ことであり、その方法は第三者の代筆でもスタンプ判でもかまいません。
対して署名とは、本人が自筆で名前を書くことをいいます。
借用書は署名でしましょう。

具体的な書き方

借用書
平成○年○月○日 金0000円 確かに借り受けました。
支払いは請求され次第、随時支払います。

平成○年○月○日
借主住所 ×××
借主氏名 〜〜〜
貸主住所 ×××
貸主氏名 〜〜〜  

これが基本であり、ある意味では必要十分な借用書の書き方です。

法律参考書などにはややこしい文言の文例が書いてありますが、そのようなムツカシイ語句を用いる必要は全くありません。

借用書は必須事項さえ忘れなければ書式や用紙についての決まりはないので双方が見やすい方法をとれば問題なく、仮にそれが裁判の場に出る事になった場合はそれを添付して「委細別紙のとおり」と記入すればいい。

つまり、余計なことは書かないほうが貸主にとっても有利です。

例えば上記の例では利息と支払期限が記載されていませんが、記載が無い場合はいずれも貸主の都合が優先されます。(利息は法定利息の範囲)

文言の意味と書く順序

お互いが貸し借りの内容を完全に守るのなら借用書に書くことは何もありません。
本来借用書というものはそういうモノなのででムリに何かを書く必要はありません。

しかです。

まず、借りた借りていない、で借金の事実を全面的に否定する輩もいます。
そういう備えに貸した事実を書面に残したい。
すると借用書という「用紙」が必要になりますが、それには「借用書」と書かないと一体何の書類かわからなくなってしまいます

記載する紙の冒頭に「借用書」と書く
当然ですがそれには当事者の名前が必要です。

どっちがどっちかわからなくなりそうなので、貸主には「貸主:金貸造」、借主には「借主:銭借雄」というように、当事者の立場と名前を分けて書くことにする。
しかし名前だけでは同姓同名というコトでとぼける輩かもしれないので「住所」も記載することにします。

あるいは、それを書いているのが第三者だったら後で「知らん」と言われかねません。そんなコトを防ぐために住所氏名は「記名」ではなく直筆の「署名」でやってもらうことにします。

お互いに住所氏名を直筆で署名する

ちなみにハンコはあってもなくても構いません。
これでようやく借用書の「用紙」ができあがります。
現在「借用書」に書かれているのは「借用書」の題字と貸主借主の署名だけです。

なんというか、実はコレだけでも充分有効です。
あとは白紙手形みたくテキトーに金額を書けば立派に請求権が発生する・・・・

と、テキトーな金額を書かれてしまっては借主にとって大変なコトになってしまうので、借りた(貸した)「金額」を記入します。
まぁ、これは当然ですね。

10万円なら「100000円」でも「¥100000」でもかまいませんが、数字を改ざんされる心配までするようならば、やはり10万は、「金壱拾万円也」とか「¥100,000−」と記載しておきたいです。

金額を改ざんできないように記載する

これでようやく借用書っぽくなってきました。

もちろんですがお互いそんな悪辣なコトはしないと思うのなら省略してかまわないのですが・・・
借用書というからには金額くらいは入れるでしょうね。

借主の権利と保護

借用書というものは先の5項目だけで十分です。
ちなみに僕が貸すならこれ以上は書きません。

これ以降は借主の権利及び保護なのですが、一般の人はそれが借主のためとは知りません。
ですが勘違いでモメるのも面倒なので、お互い確認する意味で記載をしたほうが良いでしょうね。

ちょっと見れば気付くのですが、これには「返済期限」が記載されていません。
返済期限が無いのはある時払いの催促ナシですが、これの法的解釈は貸主の都合の良いときが支払日となります。
たとえば貸主がいきなり、『明日の夜明けまでに返せ』と言うと、それが有効な支払日となってしまいます。

つまり、期限を定めなければ貸主の都合が優先されるとういことです。

現実的にはお互い期限を決めた方が何かと都合が良いので、「平成○年○月○日までに支払う」という文言を記載して支払期限を決めることにします。

完済に到る最終期限を設定する
あるいは金額的に1回での支払はキツイ場合もありえます。
そこで分割払いにしようとすることになると・・・「○○円ずつ払う」ということにして分割金額を決めます。

しかしコレですと何日払いにするかわからなくなってしまうので、「○日に」という文言を付記して毎回の支払期日を設定します。

もうちょっと考えるとこれでは初回の支払日や支払間隔があやふやです。
ひょっとしたら「毎年1回かと思ってた」なんてふざけた(?)言い訳をしてくるとも限りません。

よって、「平成○年○月○日から平成○年○月○日までの10回払い」という記載をし、毎月払いに取り決めます。

⇒分割払い時は・・・
  • 初回支払日
  • 1回あたりの支払金額
  • 定期約定日
  • 支払回数
  • 最終期限 

・・の5項目を設定します。
整理すると、
平成○年○月○日から平成○年○月○日まで、毎月○日に○○円ずつ○回払いで支払う

、、となります。

結構体裁が整ってきました。
もちろん分割払いにしなければ書く必要はありません。
利息の記述
ここまでで、「借用書」という書類には、

【1】双方の署名 【2】貸借の金額  【3】支払方法 

、、が記載されて結構なものになってきました。
ここで少々貸主のワガママで金利をとることにした場合はどうなるのか?

これは結構ムツカシイです。
書式としては、「〜で支払う」の直前に、「年○パーセントの利息を付して支払う」(付して=含めて、加算して)という文言を記載すればOKです。
OKですが、まずもって知っておかなければならないことが幾つかあります。

  • 個人貸借の金利の利率
  • 利息の付加方法
  • 利息の充当順位

これを知らないと利息についての項目は無効となってしまう恐れがあります。

例えば12万の貸金を毎月12回払いで払うとして年12%の利息を付けるとなると、一般の人は「年12パーなら月では1パー」だ、ということで、「元金1万に利息の¥11,200が支払金額だ」と早合点してしまいますが、【3】の充当順位が違うと計算は全然違ってきます。

間違えると契約利率や法定利率を超えてしまうことも充分にありえます。。
ここで金利の利率としくみを書いてもよいのですが、利息を取りたいという方には是非ともキチンとした方法で最新の資料を基に勉強してもらいたいです。
当事者の立場とか状況で結構複雑なんですよ。

よって書きません。
アンケートからの要望もありますが、とにかくここには書きません。

もちろん利息をとるつもりがなければ省略してかまいません。
そも、知人間貸付に利息をとるのはどうかと思います
借用書というのは万が一のために作っておくものです。
その万が一とは・・・・・それはもう、契約不履行であります。

契約不履行っていうのはいろんな種類がありますが、行き着く先は「払わない」と「払えない」のふたつしかありません。

このふたつは似て非なるもので、全然中身が違います。
ちなみに「払わない」っていうのは裁判所へ直行の問題なのでここでは割愛しますが、「払えない」というのは貸主が対処しなければなりません。

延滞とは返済期限を経過することですが、逆に考えると返済期限が未到来のときは請求できないともいえ、立場を変えれば返済期限未到来の請求は拒む権利がある、といえます。

これを期限の利益と呼びます。

もちろん返済期日のみならず他の付帯契約にも準ずるのですが、要約すると、約束を守ってさえいれば借主の主張が優先されるということです。

約束(期限)を守らない人の分割(主張)なんか認めるわけにはいきません。

ということで、支払期日を経過したら全額返済をしてもらうことにします。
それっぽく書くと、期限の利益を喪失した際は、残金を一括で支払うものとするですかな?
いかにもそれっぽい。

これで期日に遅れたら堂々と一括請求できます。
個人間貸借では稀ですが、貸主が借用書の内容を改ざんする可能性もあります。

ですから借用書は貸主借主の双方が保管することが望ましく思います。
なお、借用書の片側はコピーで十分です。

ここで問題になることは、複写について双方の了解があるか否か?の1点です。

複写には署名を再度行ないます

厳密にいうと、お金を借りる側がお金を受け取った際に引き換えとして貸主に渡す書類が借用書なので、借主が持つ側が複写となります。

正本は貸主、複写は借主が持ちます

ちなみに借主がお金を受け取った証として受け取るものは領収書(領収証)です。

できなければ法律の有資格者にお金を払って代書を依頼

相互不信の度合いに応じて借用書に記載する項目は増加し複雑化していきますが、実際のところ可能な限りシンプルに書くほうが判りやすいし万が一のトラブルにも柔軟に対応できます

法律参考書片手にややこしい文言を使ったあげくに必要な箇所を書き漏らしたり書き損じると全てがパーです。
金額が大きかったり競合する債権者がいる場合は公正証書作成の条項も作っておく必要があるかもしれません。
相手がばっくれたり弁護士に駆け込んだり、はたまた司法オタクだったらなおさらです。

当サイトでダウンロードできる借用書の雛形やこのページで紹介している内容はシンプルすぎて不安になる方もいらっしゃると思いますが、不要な箇所をカットしているだけなので一字一句間違えてはいけないともいえます。

当ページの例でいうところの「分割支払」の項目を書くことが必要な状況になったら、決して当事者のみではなく司法書士などに代書を依頼する方が無難。

第三者を介在させることも重要です。

お金のトラブルを引き起こすのは借用書を用意するあなたです

何もいわずに返してもらえれば問題ないでしょうが、まずひとつに、そういう相手に借用書はいりません。

忘れるかもしれないから、という理由で自分の手帳に書き込むのは借用書とは言いませんよね。
甘えを払拭させる意味で親が子に書かせる借用書も意味は違います。

このようなサイトを検索してまで借用書の書き方を調べる必要を感じる相手との人間関係は遅かれ早かれ修復不能なところまで壊れるのはほぼ確実。

言ってしまえばですが、その人との人間関係を壊すのはアナタなのです。
だから口を酸っぱくしてこう言います。

借用書が必要な相手にカネを貸すべきではない
貸さぬも親切 親切は無料で差し上げるもの

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2004/**/** 初版
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