親が要求する借用書

家を建てるとか事業をはじめるとかで、親御さんにお金を借りることはよくあると思います。

僕自身はこういった行為を悪くは思いません。将来のために親を頼る。結構なことだと思います。

前置きはこれくらいとして、こういったケースで借用書を要求されることがしばしばあります。他ページにあるような返済能力を疑うのではなく、キチンとした計画をもって家なり事業をやってほしいという願いからであると思います。

そういう理由で借用書の書き方を調べ、このページを読んでいる方もたくさんいらっしゃるようなので、補足みたいな感じで書いてみました。

借用書を求める理由は?

結構大事なところかもしれません。

というのも、冒頭で書いたような親が子を想う気持ちが全てとは限りません。

他ページと同様に返済能力を疑っているが故に借用書を要求している可能性も少なからずありえます。例えば、血縁関係にない親、つまりは配偶者の親族からの借金などではこういうケースも十分にあるはずです。

あくまで個人的な考えですが、そういった場合は借りない方がいいと思う。借りないと目的が達成できないなら公庫なりで借りるべきで、それもムリならキッパリとあきらめるべきです。

なぜならば、、ですが・・・・

そういう含蓄(がんちく=下心や見返りを求める含み)のあるお金を借りてしまうと、そのお金でつくった家なり会社にあれこれ口をだしてくる可能性が非常に高いといえます。

気分の問題ではなく、金額に関係なく借用書という紙切れ一枚で物事の決定権がなくなり親族の序列が発生するのは事実です。

子供の進路から会社屋号の名称、在宅介護の要求まで多岐多様・・

そしてそれは、お金を返し終わった後も延々と続く可能性が高いため、10年20年で考えれば、含蓄のあるお金を借りるくらいならサラ金で借りた方がはるかにマシともいえます。

なので公庫なりで借りれないのならキッパリとあきらめるべきと思うわけです。

と、大多数のご年配の方から批判を受けそうですが、まぁ、これは稀。しかしゼロでもないので気に留めておくべきなのは事実です。

僕の廻りでも滅多にいませんが、まったくいないわけでもないです。

借用書を書くとき

子供想いの親が気合を入れてもらうがために借用書を書けと言ってきたらどうするのか?

これも個人的な意見という前提ですが・・・

まず、他のページにあるような、『借用書は相互不信の証、自分の子供が信用できないのか、一度クレサラバンクを読め!』・・・なんてことは絶対に言ってはいけませんし、思ってもダメです。

書くときですが、他ページにあるような書き方はちょっとばかしマズイと思う。

既におわかりでしょうが、親御さんは別に法的な縛りを求めているわけではないですよね? だからといって複雑に書く理由はないですが、体裁だけは取り繕ったほうが無難。

というコトで、別項借用書雛形で挙げているところの「分割払用」の内容を、文房具屋さんで売っている借用書用紙に書くのが適切では? と思います。性質的に印紙を貼る必要はないと思うのですが、相続など気にするようであれば印紙云々よりも司法書士なりを呼んだほうがいいかもしれません。

あとはここで書くべき内容ではありませんね。

借りようとする前に

単純に「アレコレ言われるのがイヤなので親に借りたくない」と考える方もたくさんいることと思います。

5桁6桁のお金なら友人なり、あるいはサラ金でもいいかもしれませんが、7桁8桁のお金は長期返済になるのですから、表現は悪いですが気分よりも損得勘定が優先でしょう。

ただ、近年(平成17年頃)はこういった貸金を介護保険代わりに考えている年配の方も増えているようで、それを条件に出されると難しい問題になりそうです。ひとつの夫婦には4人の親がいるわけですから、「出資」で序列を主張されると近い将来修羅場が訪れる可能性は少なからずあると思います。